甲状腺の働きを知る
甲状腺の病気 - 悪性結節
乳頭癌
前項のものは、発生してもほとんど身体に悪影響を及ぼすことの無い良性結節でしたが、結節の中には良性のものばかりではなく、しっかりと害のあるものも存在します。それらを「悪性結節」といいます。早い話が癌のことです。甲状腺の癌は男性、女性関係無く発症する可能性があります。
通常これら男女共通の癌の発症率はたいてい男性の方が多いとされていますが、甲状腺の癌だけは例外で女性の方が発症しやすく、女性は男性に比べて5倍もかかりやすいといわれています。
甲状腺の癌はその性質によっていくつかの種類に分類され、それぞれ患者数に違いがありますが、その中でも最も患者数が多いとされるのが「乳頭癌」で、患者数は甲状腺癌全体の8割を占めています。乳頭癌とはいいますが、胸にある乳腺とは全く関係無く、この癌の細胞を顕微鏡で見てみると、その細胞が乳頭に似た形に見えることからこの名が付けられました。
癌の一種に間違いはありませんが、一般的な癌に比べてその進行は遅く比較的おとなしい癌で、リンパ節に対してのみ少なくないとはいえ、他の箇所に転移することもほとんどありません。
症状としては息が苦しくなったり、声がかすれたり、ものが飲み込みにくくなったりというものがありますが、これらはかなり進行してから現れるもので、今現在ではそれら症状が出る前、結節が手で触って感じられるようになってから医者の診察を受ける人が増えたため、これら症状を訴える人は少なく、また手術の手段も立派に確立されていて治りやすいものなので、それほど恐ろしい病気ではないといわれています。