甲状腺の働きを知る
甲状腺と分泌されるホルモン
甲状腺ホルモン
甲状腺で作られ、分泌されるホルモンのことを「甲状腺ホルモン」といいますが、その主な役割は全身の細胞に行き渡り、新陳代謝を維持・促進することにあります。
また脳や心臓、血液の流れを活発にしたり、成長期の子供の発育を促進したりと、私たちが生活するにあたって欠かすことのできない重要なホルモンなのです。甲状腺ホルモンは前項にて触れた「サイログロブリン」に、「ヨード(ヨウ素)」が付加することによって作られますが、この時付加されるヨードの数が3個だと「トリヨードサイロニン(T3)」に、4個だと「サイロキシン(T4)」となり、この2つが甲状腺ホルモンと呼ばれるものです。
甲状腺から分泌、血液内を循環するのは主にサイロキシンの方ですが、「生理活性」と呼ばれる、化学物質が細胞等の生理調節の機能に作用する性質がより強いのはトリヨードサイロニンの方で、その強さはサイロキシンの5~8倍はあるといわれています。
また甲状腺ホルモンは、常に適量が分泌されるようにその分泌量をホルモンによって調節されています。その代表的な例といえるのが、脳にある「下垂体」から分泌される「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」と呼ばれるものです。
この甲状腺刺激ホルモンが、甲状腺濾胞内にあるサイログロブリンが濾胞上皮細胞へ吸収されるのを促すことによって、甲状腺ホルモンの分泌量を増加させるのです。またこの甲状腺刺激ホルモンの分泌量も、脳の「視床下部」から分泌される「甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)」によって同じく調節されています。