甲状腺の働きを知る
甲状腺と分泌されるホルモン
甲状腺の役割
まず甲状腺とはどういうものなのかということですが、甲状腺は首の、喉仏の下辺りにあり、蝶、もしくはコウモリが羽を広げたような形状をしています。その羽の右側の部分は「右葉」、左側の部分は「左葉」、そして右葉と左葉をつないでいる中央の部分は「峡部」とそれぞれ呼ばれ、右葉と左葉が気管を覆うような形で張り付いています。
甲状腺の大きさにはそれぞれ個人差がありますが、平均して葉の高さは3~5cm、幅、厚さは1~2cm、重さは15~20g程度とされています。甲状腺の表面には多くの隆起が見られるのですが、これは甲状腺の組織が「甲状腺濾胞」、もしくは「甲状腺小胞」と呼ばれる球状の袋が多数集まって構成されていることによるものです。
この甲状腺濾胞の壁は「濾胞上皮細胞」と呼ばれる細胞が並ぶことによって作られていて、この濾胞上皮細胞が「甲状腺ホルモン」を分泌しています。
また甲状腺濾胞の内部には、「コロイド」というゼラチン状の物質が蓄えられているのですが、コロイドの主成分は「サイログロブリン」というもので、これが甲状腺ホルモンを作る基となっています。甲状腺のように、人間の体内にてホルモンの分泌を行う器官のことを「内分泌器」や「内分泌腺」と呼ぶのですが、ホルモンの基となる物質を貯蓄できるという点で、甲状腺は他の内分泌器と大きく異なっています。
またその貯蓄量も非常に多く、10か月分のホルモンを分泌するのに十分な量を持っているとされています。その十分な貯蓄を基にホルモンを作り出し、それを体内に分泌するのが甲状腺の主な役割です。