甲状腺の働きを知る
甲状腺の病気の治療
手術
甲状腺の病気になった場合、その治療にはいくつかの方法があります。その1つが手術です。例えば、甲状腺の病気の代表的な存在であるバセドウ病の治療にも、手術が用いられることがあります。
ただしバセドウ病患者の人全員が手術を受けるかというとそうではなく、体質や病状、患者の希望等によって受けるか受けないかが変わります。
バセドウ病の場合手術に適応するには、比較的若年者であること、甲状腺腫が大きい、抗甲状腺薬により肝臓の障害、皮疹等といった副作用が出て薬による治療が難しい、早期に完治することを望んでいるといった各種条件が絡みます。また手術は甲状腺を切除するという、病気の原因となっている部分をそのまま失くしてしまうということですから、他の治療法に比べて治療の効果が早めに得られる、再発する可能性が少ないといったメリットがあります。
がしかし、手術によって甲状腺が一部でも欠ける、完全ではない状態になるということは、今度は逆に甲状腺機能低下症を招いてしまいます。
これを避けるために、かつては「甲状腺亜全摘出」といって、甲状腺機能低下症にならないだけの甲状腺を残して、それ以外を切除するというやり方を用いていた病院もありましたが、患者1人1人で過剰分泌される甲状腺ホルモンの量に違いがあり、またそれによって切除する範囲も変動するため、せっかく切除したのにその範囲が小さくて、甲状腺機能亢進症が治らなかったという事態もあったため、現在手術する際甲状腺はほぼすべて切除、甲状腺機能低下症になったら薬を飲み続けることによって対応する、とするのが基本のようです。